「GPSをつければ、相手の行動なんてすぐ分かる」
そう思う人は多いと思います。
今は小さなGPSタグも、ネットや家電量販店ですぐ買えます。値段もそこまで高くない。スマホで地図を開けば、相手がどこにいるのか見える。
だから、浮気調査や素行調査を自分でやろうとして、相手の車や荷物にGPSを仕込もうとする人がいます。
でも、はっきり言うと、これはかなり危ないです。
証拠を取るどころか、調査を台無しにする可能性が高いです。
多くの人は、GPSと聞くとGoogleマップのようなものを想像します。
今どこにいるのか、リアルタイムで正確に分かる。そんなイメージです。
でも、実際はそこまで便利ではありません。
市販のGPSタグや位置情報タグは、更新に数十分から数時間かかることがあります。
位置もかなりズレます。数十メートルどころか、場合によっては数百メートル違うこともあります。
つまり、地図上ではホテルやマンションの近くにいるように見えても、実際には道路を通過しただけかもしれません。
信号待ちをしていただけかもしれません。
コンビニに寄っただけかもしれません。
本当にそこに滞在したのか、誰かと会っていたのかまでは分かりません。
GPSで分かるのは、あくまで「それっぽい場所」です。
「何をしていたか」は分かりません。
ここを勘違いすると危険です。
画面の位置情報だけを見て、
「やっぱり怪しい」
「ここに行っていた」
「誰かと会っていたに違いない」
と決めつけてしまう。
でも、それは証拠ではなく、ただの想像です。
さらに厄介なのが、相手にバレることです。
最近のスマホは、不審なタグや知らないGPS機器が近くにあると通知が出ることがあります。
相手のスマホに「不明なタグが一緒に移動しています」と出たら、その時点で終わりです。
相手は警戒します。
そして、行動を変えます。
今まで普通に動いていた人が、急に慎重になります。
車を変える。
スマホを置いて出かける。
人と会う場所を変える。
時間をずらす。
誰かに送迎してもらう。
証拠が取られそうな場所に行かなくなる。
こうなると、探偵が入っても調査は難しくなります。
これはどこの探偵でも同じです。
一度警戒された人の調査は、一気にやりにくくなります。行動パターンが変わるので、読みにくい。張り込みも長くなる。空振りも増える。結果として、調査時間が伸びます。
調査時間が伸びれば、当然料金も上がります。
最初から普通に依頼していれば短期間で終わったかもしれないのに、自分でGPSを仕込んだせいで、倍以上かかることもあります。ド正論ですが本当のことです。
つまり、安く済ませようとして自分で動いた結果、かえって高くつくわけです。
しかも、相手にバレたあとが面倒です。
「勝手にGPSをつけたのか」
「監視していたのか」
「気持ち悪い」
「違法じゃないのか」
そう言われて、逆に責められることもあります。
本当は相手の行動を調べたかったのに、いつの間にか自分の行動を責められる側になる。
これはかなりまずい流れです。
スマホの位置情報共有アプリも、同じように過信しないほうがいいです。
位置情報を共有しているからといって、それが本当の居場所とは限りません。スマホを置いて出かけることもできますし、位置情報を別の場所に見せる方法もあります。
画面に表示されている場所だけを信じるのは危険です。
調査で大事なのは、地図上の点ではありません。
大事なのは、実際の行動です。
いつ出たのか。
どこへ向かったのか。
誰と会ったのか。
どこに入ったのか。
どれくらい滞在したのか。
そのあと、どう動いたのか。
この流れがあって、初めて証拠になります。
GPSだけでは、この流れは取れません。
点は見えても、肝心な中身が見えないからです。
自分で調べたい気持ちは分かります。
不安になると、何かしないと落ち着かない。
スマホで位置が見えれば、少し安心できるような気もする。
でも、GPSを仕込むのはおすすめしません。
バレる可能性があります。
位置情報はズレます。
証拠にはなりにくいです。
相手が警戒します。
調査が長引きます。
料金が高くなります。
場合によっては、自分が不利になります。
近道に見えて、実は一番遠回りです。
本当に事実を知りたいなら、感情で動く前に、まずは冷静になることです。
GPSを仕込む前に、やっていいことと、やってはいけないことを分ける。
画面の位置情報ではなく、ちゃんと証拠として残るものを考える。
探偵が見るのは、地図の点ではありません。
人の動きです。
行動の流れです。
言い逃れできない事実です。
GPSを仕込んだ瞬間、相手に警戒されるかもしれません。
そして、証拠が取れたはずの機会を失うかもしれません。
だから、セルフ調査でGPSを使うのはやめたほうがいい。
少なくとも、軽い気持ちでやるものではありません。
真実を知りたいなら、焦って仕掛けるより、まずは失敗しない動き方を選ぶべきです。


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